ユニークなキャリアの作り方 IT品質の革命児・トビーのブログ

大手SIer勤務 / 10年間の業務システム開発SE経験を経てIT品質保証コンサルタントにキャリアチェンジ / 世間の常識にとらわれない自分らしい「ユニークなキャリアの作り方」を発信中 / 30代 / 子供1人 / ベトナム駐在経験有 / ボルダリング、筋トレ

WBSの作り方

こんにちは、トビーです。

本日は、システム開発プロジェクトを進めるうえで進捗管理の要となるWBSの作り方について解説していきます。

 

WBSはWorkBreakdownStructureの訳で、業務遂行に必要なタスクを階層構造で漏れなくダブりなく表現したものです。

案外経験者の勘と経験で作られていることが少なくないため、ここで一度まとめておきたいと思います。

 

WBS作成の5つのステップ】

1.タスクの洗い出し
2.担当者のアサイ
3.各タスクの工数見積もり
4.工数のはまり具合精査
5.マイルストーンに従い後ろから日付を入れていく

 

1.タスクの洗い出し

作業遂行にあたり必要なタスクを漏れなくダブりなく洗い出します。

WBS」では、抽出した全作業(タスク)要素を、レベル別(階層順)に、管理可能な範囲まで分割して並べる必要があります。

レベル0:目標設定で設定したプロジェクトの目標
レベル1:レベル0を達成するために最も重要なタスク要素。
レベル2:レベル1を実務レベルのタスクに細分化したもの。
最下層:「ワークパッケージ」と呼ばれるタスク要素。この段階まで細分化したものが、実務として行うレベルのタスクとなる。

 

レベル1
このプロジェクト最大の目標である「アルバイトの実施」を達成するには、そのすぐ下の階層である「レベル1」のタスク要素の達成が必要となります。

このタスク群は、目標を達成するために最も重要なタスクであり以下のようなものが該当します。

応募先決定
応募実施
履歴書作成
面接準備
面接実施
必要書類提出
また、「レベル1」のタスクは実行の流れが分かるように、時系列に並べることを徹底してください。

レベル2
「レベル1」のタスクを達成するためには、それよりさらに下の階層である「レベル2」のタスクの完了が必要となります。

今回の例では、「応募先決定」のみ階層を掘り下げていますが「レベル2」は以下のようなものが該当します。

条件決定
情報収集
応募先決定
ここからさらにタスクを分割していきますが、「応募先決定」はこの段階で分割が終了しているためワークパッケージの要素となります。

レベル3:最下層=ワークパッケージ
「レベル2」のタスクをさらに掘り下げていくと、以下のようなものが挙げられます。

条件決定→ 希望報酬、場所
情報収集→ アプリ調査、雑誌調査
それぞれの最下層に位置しているこれらのタスクも、「ワークパッケージ」となります。


2.担当者のアサイ

タスクを「ワークパッケージ」のレベルまで細分化したら、次に担当者を決めていきましょう。各タスクの担当者は複数ではなく、1人が原則です。

誰が責任者かを明確にすることが、仕事をスムーズに進めるうえでの肝と言えるでしょう。

 

3.各タスクの工数見積もり

各タスクの工数を見積ます。見積は非常に難しい作業の1つですが、下記の方法の中から、見積の方針を決めましょう。タスクによって①、②を活用できるものもあれば、③を活用せざるを得ないケースもあると思います。それぞれのタスクで、確実に見積ができる方法を選択しましょう。

 

①過去の同じ作業から流用する
②過去の類似作業から類推する
③チームメンバーと相談して決める
有識者に相談する
⑤3点見積もりの「期待値」を使う


4.工数のはまり具合精査

各担当者ごとに、見積工数がその人が入れる工数を超えていないか精査しましょう。

超えている場合は、別の人にタスクを移管するか、スケジュール全体として人の数が足りない場合は担当者の追加を検討しましょう。

 

5.マイルストーンに従い日付を入れていく

上記4.まで実施できて、初めて日付を入れていきましょう。

ポイントは担当者ごとに日付を入れていくことです。

担当者Aさんのスケジュールを最初のタスクから順に日付をいれていき、完了したら、担当者Bさんのスケジュールを入れていきましょう。

 

以上がWBSの作り方の解説となります。

プロジェクト形式の仕事をしている皆さんの参考になれば幸いです。